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2014年9月16日火曜日

非結核性抗酸菌症にいつ、どこで感染したのか

結論から言うと「わからない」のですが、
この病気の原因菌は、なんと、休眠することができるのだそうです。
だから、感染してすぐ発症するのかどうかわからないのです。
何年前に感染したのかもわからないのです。
この菌が増殖をやめても、死んでしまったというわけではないので、
条件が整えば、ある時急に活動をはじめたりするのです。

この菌に限らず、菌は何万年も休眠することができるようです。
地球温暖化で、ツンドラなどの永久凍土がとけたら、未知のウイルスが
眼を覚ますのではないか、と言われていますからね。

日本のサイトにも、この菌がどこにいるのか書かれていますが、
アメリカのサイトには、もっと具体的に、はっきりと書かれていました。
http://translate.google.co.jp/translate?hl=ja&sl=en&u=http://water.epa.gov/action/advisories/drinking/upload/2009_02_03_criteria_humanhealth_microbial_mycobacteriaha.pdf&prev=/search%3Fq%3DNTM%2Bdevelop%2Bafter%2Ba%2Bperiod%2Bof%2Bdormancy%26safe%3Dactive%26espv%3D2%26biw%3D1093%26bih%3D514
これはアメリカ政府環境保護庁、
科学技術の役所と、水の役所(水道局でしょうか)のファイルです。
水道水が健康に及ぼす影響について書かれています。
その中でも、マイコバクテリアによる非結核性抗酸菌症が大きな問題になっている
というのです。

水道水にこの菌がいるのは、以前にも書きました(オーストラリアの水道)
アメリカでは、ハンプシャーとボストンの水道から、Mアビウムが検出されています。
それらはシャワー、パイプ、お湯、井戸にいました。
東京都で行われているオゾンによる浄水に対して、
Mフォルツイムという菌は大腸菌よりも耐性があります。
UV照射による消毒は有効だといいます。

鉢植えの土にいる可能性もあり、ここが菌の温床になっているとも言われています。
水槽にも菌が沢山いるようです。
海外では水からの感染の確率が高い、と書かれていましたが、
日本の患者には、庭師をしている人がいて、
日本人は土からの感染が疑われている、と書いている研究もありました。

そして日本でこの話をしたらパニックになるであろう、と思われるのが、
プールです。
Mアビウム(これは私の菌です)Mフォルツイツム、Mchelonei,は
どのプールにもいるそうです。
英語のwhirlpoolは流れるプールとか、ジェット噴流バスなどと訳されるようですので、
どちらかはわかりませんが、流れるプールなら1日中入っていたりしますよね。
ジェットでマッサージするお風呂なら、温泉施設には必ずあります。
このようなものには、普通のスイミングプールの10倍もの菌がいるそうです。
日本の調査なら、お風呂屋さんや温泉のお風呂も調査対象になったでしょう。

世界では近年、非結核性抗酸菌症の患者が増えていますが、
同じ国の中でも、暖かい地方の方が多くの患者を出しているということがわかっています。
日本ではその傾向がハッキリしているそうです。

非結核性抗酸菌症は、症状が似ているので、
以前は結核と区別できなかったようです。
日本では結核患者がとても多かったのですが、その中に非結核性抗酸菌症の
患者がいてもおかしくないでしょう。
日本人はこのように昔から風土病としてこの菌に触れることが多かったので、
比較的病気の進行が遅いようだ、と書いている研究もありました。
結核とかかわる歴史のなかったアメリカ先住民や黒人は、
時として急激に症状が悪化するといいます。

関連記事:いつ、どこで感染したのか 2
http://unyunenemama.blogspot.jp/2015/08/blog-post_22.html
関連記事:水道水で非結核性抗酸菌症の菌が発見された(オーストラリア)
http://unyunenemama.blogspot.jp/2014/03/blog-post.html