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2018年3月11日日曜日

インフル治療薬

最近インフルになると、どこでもイナビルを処方するようです。
うちの子もそうでしたし、知人もそうでした。
日本では新しいとても効く薬という感じで普及していますが、
アメリカからは撤退したそうです。
それは、効果が確認できなかったから、ということでした。
https://kusuri-yakuzaishi.com/inavir-dry-powder
12か国639人での臨床試験で、効くという証拠が出なかった、というのです。

国際共同研究グループの調査によると、タミフルの使用でインフルの回復までに
かかる時間は、使わないと平均7日なのが、使うと6.3日に短縮。
リレンザを使わないグループは6.6日が6日に縮まった、というのです。
え?それだけ?
うちの子はイナビルで3日目にはかなり回復したけどな。
完全に回復ってことなのでしょうか。

日本では誰にでもすぐに処方される抗インフル薬ですが、
アメリカなどでは、元気な人に処方する必要はない、
という考え方だそうです。
投与するのは、2歳未満、65歳以上、あとは入院中や基礎疾患のある患者など
に限定されています。
少し前には、世界のタミフルのほとんが日本で消費されている、
と言われていたほどでした。
日本には耐性菌に対する脅威の認識はほとんど無いですからね。

そしてタミフルもリレンザも肺炎などの合併症を防いだり、
重症化による入院率を下げる効果はないそうです。

日本では予防接種は保険対象外で、抗インフル薬は保険適応ですから、
当然抗インフル薬の方に重点がおかれています。
一方アメリカでは予防接種は6か月以下の乳児以外すべての人に推奨されていて、
予防接種に重点をおいたインフル対策となっています。
http://pediatrics.bz/2017/10/aap-oseltamivir/

この小児科医さんは、インフルには脳症という恐ろしい危険があるので、
予防接種を検討してほしい、と書いています。
脳症は大人でもなるのだそうです。
脳症は発症して数時間から1日のうちに現れるので、それを目安に注意しましょう。
けいれんが長引く、意識障害、幻覚、などが現れたら救急車です。
死亡率は9%程度ですが、25%の子供には後遺症が残るということです。

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